外野手の補殺数はさらに減少も。捕手のブロック禁止で本塁のクロスプレーはどう変わるか
日本野球機構(NPB)は、今季から捕手が走者の走路を妨げる行為と、走者による危険なタックルの禁止を決めた。今季から適用される。
2016/01/05
これからの野球で捕手に求められるのは“タッチプレーの巧さ”
外野手の補殺数が減少していくということは、野球の醍醐味であるクロスプレーを見る機会も減ることになる。
昨季、5月13日のヤクルト対阪神戦で、阪神のマートンが右翼からの返球を捕球していたヤクルトの西田に猛烈なタックルを見舞ったシーンがあった。
西田はボールをこぼさず、マートンはアウトになったが、両軍ベンチから選手らが飛び出し一触即発のムードに発展した。
こうした危険なクロスプレーが今季から禁止されるわけだが、今まで自然とブロックの態勢が染みついていた捕手にとっては死活問題となりそうだ。
捕手はタッチプレーの技術を向上しなければプロで生き残ることができなくなってしまう。
昨季の秋季キャンプ中にルール改正の説明を受けたオリックスの福良監督は、走者へのタッチ練習を行う必要性を話した。捕手のタッチの仕方一つで勝敗が左右される可能性があるからだ。
これからの野球で捕手に求められるのは、強固なブロックの技術ではなく“タッチプレーの巧さ”。ルール改正によりさらに補殺数が減少していくかどうかは、捕手のタッチプレーの技術と強肩の外野手による確実な返球との共同作業に委ねられる。
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