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原野球の申し子・亀井善行の変わらない存在価値

高橋由伸監督就任により、一気に世代交代が進む巨人。それでも経験豊富なベテランの力はやはり必要だ。

2016/01/07

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抜群の才能も故障に悩まされる日々

12年前の秋、神宮球場で偶然その男を見た。
どちらのチームを応援するわけでもなくぼんやりグラウンドを眺めていたら、目の前の左バッターが凄まじい打球を放った。
右翼席へ飛び込む完璧なホームラン。
スコアボードを確認したら、中央大学の4番ライトだ。
カメイ?変わった名前だな。それが、亀井善行の出会いだった。
 
04年ドラフト4位で巨人入団。今は村田さんが背負う「25番」を、入団時の亀井が付けていたことを知らない若いファンも多いだろう。
2016年、亀井はプロ12年目のシーズンを迎える。
昨年はプロ入り初の4番を経験するも、109試合、打率.272、6本、35打点、OPS.712。
走攻守に野球センスの固まりと称されながらも、毎年のように故障離脱を繰り返す。
11年間のキャリアで100試合以上に出場したのは3シーズンのみである。
 
いまだ語り草となっているのは09年の鮮烈な活躍だ。
134試合出場、打率.290、25本塁打、71打点、12盗塁、OPS.866。守っては外野手としてゴールデングラブ賞獲得。
小笠原やラミレスと組む強力クリーンナップは原監督時代のひとつのピークだった。
坂本や長野とともに原チルドレンと呼ばれ、チームの象徴でもあった若手選手。
中学時代は世界大会優勝も経験した野球エリート。WBC日本代表ではあのイチローも絶賛した身体能力。
「亀井はこんなもんじゃない」「亀井ならもっとできる」
ファンがそう信じ続けているうちに、気が付けば亀井も今年の7月で34歳になる。

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