大投手を超えた大谷翔平。投球回数少も驚異的な奪三振率
江夏豊の400奪三振など、過去の奪三振数記録は今後更新が不可能だろう。しかし奪三振率を見ると、投手の進化ぶりがうかがえる。
2016/01/07
更新不可能な奪三振数ランキング
投手の見どころの一つは、三振を奪う場面だ。
セイバーメトリクスで三振は「最も安全なリザルト」とされる。
打球が前に飛べば、どんな当たりでも安打や失策で出塁を許す可能性がある。しかし三振は、捕手が取り損なわない限り確実にアウトを取れる。
したがって、三振を奪うことのできる投手=能力が高いという見方ができる。
NPBの80年の歴史を紐解いても「奪三振王」とたたえられた投手はたくさんいる。
NPBのシーズン奪三振数は以下の通りだ。
1. 江夏 豊(阪神)1968年 401奪三振 329回
2. 稲尾和久(西鉄)1961年 353奪三振 404回
3. 金田正一(国鉄)1955年 350奪三振 400回
4. 江夏 豊(阪神)1970年 340奪三振 337.2回
5. 杉浦 忠(南海)1959年 336奪三振 371.1回
6. 稲尾和久(西鉄)1958年 334奪三振 373回
7. 梶本隆夫(阪急)1956年 327奪三振 364.1回
8. 稲尾和久(西鉄)1959年 321奪三振 402.1回
9. 杉浦 忠(南海)1960年 317奪三振 332.2回
10. 金田正一(国鉄)1956年 316奪三振 367.1回
ご覧のとおり、昭和中期の大投手がずらりと並ぶ。
今の時代では、200奪三振を記録する選手がシーズンに1人か2人かだ。そもそも投球回数が200回を超える選手も数えるほどだから、ここに並んでいる記録の更新は不可能だろう。まさにアンタッチャブルだ。