【MLB】ドジャースに有利な契約。前田、球団史上最長タイの8年契約も金額は格安
前田健太がドジャースと正式に契約合意。ドジャース史上8人目の日本出身選手として、先輩黒田博樹と同じ18番を背負うこととなる。8年の契約は球団の投手史上最長も、付帯条項は無く、球団に非常に有利な契約となった。
2016/01/09
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球団にとってはお得
今回の会見では、これまで前田についての話題の中心となっていたその契約内容についても詳細が明かされた。
基本額こそ8年2500万ドルだが、それとは別に出来高報酬が設定されており、その総額はおよそ1億ドルに及ぶというもの。前田が毎年約30先発、200イニングをクリアできれば、出来高が満額で支払われる。
The Dodgers also must pay Maeda’s Japan club a $20 million release fee, which Friedman said led to a contract that binds Maeda to the Dodgers for eight seasons. There are no opt-outs, option years or no-trade provisions, but Maeda will receive a payment if he is traded.
ドジャースはまた前田の日本での所属球団にも2000万ドルを支払わなければならない。球団幹部の1人であるアンドリュー・フリードマンGMは、この契約によって前田をドジャースが8年間保有できると語った。オプトアウト、契約延長オプション、トレード拒否条項はついていないが、もし前田がトレードされる場合は、追加で報酬が支払われる。
ドジャースにとって8年契約は2011年オフにマット・ケンプと交わしたのと並ぶ球団史上最長タイ。投手ではこれまで1998年オフにFAのケビン・ブラウンと交わした7年契約が最長だった。
ブラウンが史上最高額(当時)の1億500万ドル、ケンプがMLB史上7位(当時)の1億6000万ドルを得たのは対照的に前田の契約は基本給、インセンティブ共に大きく抑えられており、前田の活躍の成否にかかわらず契約としては格安といえる。
さらに近年一般的になりつつあるオプトアウトもないため、前田が予想以上の活躍を見せることがあっても、より大きな契約を得るチャンスもない。球団が放出しないかぎり、35歳となる2023年シーズンまでドジャースが保有権を持っており、契約としては球団側に非常に有利なものとなっている。
自身のメジャーでの目標としては、「健康でいること、200イニング投げること」とともに「シャンパンファイト」を掲げた前田。ドジャースは昨年まで地区3連覇もワールドシリーズ進出は1988年以来果たせていない。前田はその右腕でチーム28年ぶりの世界一に貢献できるだろうか。
出典:Maeda, Dodgers hope for extended success by Ken Gurnick in MLB.com on Jan.7 2016