【ドラフト隠し玉】大学3年までほぼ実績なし…石巻専修大の長身右腕・庄司魁はプロ入りなるか
2022/10/11
川浪康太郎
ラストイヤーに大飛躍
それでも、酒井健志監督が「プロに行きたいと意思表示をしてから野球に取り組む姿勢がガラリと変わった」と話すように、ラストイヤーに向け気持ちを切り替える。冬場の走り込みやウエイトトレーニングで体をつくり、菅井コーチとの二人三脚で140キロ台前半だった球速を150キロ近くまで伸ばした。
4年春、成果が現れる。6試合、18回3分の2を投げ28奪三振、防御率1.45。直球で空振りが取れるようになり、接戦の終盤に継投する機会が多かったことからマウンドでのメンタルの保ち方も心得た。活躍が評価され、初の優秀選手賞も受賞。春を終えた頃には「育成でもいいから行きたい」とプロへの思いが確固たるものになっていた。
今秋は初登板の東北公益文科大戦で1失点し黒星を喫するも、その後は最終戦の東日本国際大戦で失点するまで17回3分の1連続無失点。7試合、18回3分の1を投げ23奪三振、防御率0.98と春以上の盤石ぶりを見せ、スタンドに駆け付けたNPBのスカウト陣にもアピールした。