【ドラ1の知られざる苦悩】元ヤクルト荒木大輔(3)「100%進学」を変えさせた“アイスクリーム事件”
2022/10/14
産経新聞社
巨人と西武を逆指名?
荒木大輔はあくまでも早稲田大学に進学、プロ野球には行かないつもりだった。
それにも関わらず、荒木のところには報道陣が詰めかけていた。そしてドラフト会議を巡る喧噪には閉口していた。
好きな球団を訊ねられ、荒木が「巨人と西武」と答えたことがあった。すると翌日のスポーツ紙には「巨人と西武を逆指名」という見出しが一面に踊った。
荒木の知名度、華は球団はもちろん、スポーツ紙も欲していたのだ。
ドラフト会議の8日前の『日刊スポーツ』では複数球団が最高条件で荒木を指名すると予想している。
11月25日のドラフト会議当日、荒木は学校の食堂で待機していた。
「学校側が指名される可能性が高いということで、監督と部長と一緒にいました。それで記者の方がぶわっと集まっていました。もう凄かったです」