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【ドラ1の知られざる苦悩】日本ハム多田野数人(2)苦肉の策?超スローボールの誕生

2022/10/17

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産経新聞社



マイナーで大事にしてもらった

 1年目の終盤、3Aのバッファロー・バイソンズに昇格、2試合に登板している。順調に、メジャーへの階段を上りつつあった。
 
 多田野が感じたのはアメリカではマイナーリーグの意味がはっきりと定義されていることだ。
 
「5カ月で144試合。試合数がとにかく多い。途中、53連戦ということもありました。ただ、大切なのは勝ち負けじゃないんです。投手は年間投げるイニング数が決められていました。3試合に1試合ぐらいで、1年目は100イニング未満。計算していたら、本当に99イニングでした。
 
当時、ぼくは若かったし、肩も元気だったから、もっと投げたかったんです。でも、ぼくが大きな怪我をしなかったのは、マイナーで大事にしてもらったからかもしれない。今振り返ると、いいシステムだなと思っています」
 

 
 2年目の2004年4月24日、多田野はメジャーリーグに昇格、シカゴ・ホワイトソックス戦で2番手投手としてマウンドに登った。
 
「ライトがすごく明るい。明かりが本当に眩しいんですよ。どう表現していいんでしょうか、スターになった気分でした」

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