【ドラ1の知られざる苦悩】日本ハム多田野数人(3)前評判とは“別人”となった事情
2022/10/17
産経新聞社
尊敬する先輩からのオファー
翌2009年シーズンは5勝5敗で、二軍落ちも経験した。そして2010年シーズン終了後に戦力外通行を受けた。トライアウトを受験。ファイターズと再契約を結んでいる。
二度目の戦力外通告は2014年のことだった。
「34歳で、年も年だし、次のステップに進むべきかなと思いました。木田(優夫)さんが石川(ミリオンスターズ)でやられていて、翌年からファイターズに戻るのが決まっていた。木田さんから連絡があって、石川でピッチングコーチ兼任でどうかという話を頂いたんです」
68年生まれの木田は、読売ジャイアンツ、オリックス・ブルーウェーブなどの他、アメリカのメジャーリーグにも所属した投手である。
「木田さんは尊敬できる先輩で、アメリカでも同時期にいたことがありました。ファイターズでも2年間一緒で、食事にも連れていってもらったことがありました。そういった方から誘っていただくというのは、すごくありがたかった。自分が断る理由はありません。しばらくしてからやりますという返事をしました」