日本の他球団へ移籍した外国人選手。ルナ、クルーズ、スタンリッジの新天地での期待度
年明け時点で、日本で実績を挙げた3人の外国人選手が日本国内球団へ移籍を果たした。
2016/01/12
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ルナはマツダスタジアムが鬼門?
今季、日本で実績を挙げて日本の他球団でプレーすることになった選手は3人いる。打者では、中日から広島へ移籍が決まったエクトル・ルナとロッテから巨人へ移籍が決まったルイス・クルーズ。投手では、ソフトバンクと阪神の2球団でプレーし、ロッテへ移籍が決まったジェイソン・スタンリッジだ。
球団は助っ人外国人を獲得する場合、日本の野球に順応できるかが大きな判断材料となる。そのため、日本で実績を残した外国人選手ならば安定した成績が見込まれるわけだ。
中日で3年間プレーしたルナは、今季から広島でプレーすることが決まった。ルナの中日時代の打撃成績は以下の通りだ。
◆エクトル・ルナ 中日での3年間の打撃成績
2013年 85試合 打率.350 9本塁打 51打点
2014年 127試合 打率.317 17本塁打 73打点
2015年 134試合 打率.292 8本塁打 60打点
1年目は規定打席に到達しなかったものの、.350という高打率を残した。その後の2年間も安定した成績を挙げている。15年シーズンは134試合の出場で.292。本塁打数は少ないがミート力があり、勝負強い打撃がルナの魅力といえる。
昨季の得点圏打率は.297、OPS(出塁率と長打率を足した得点に関する総合的な指標)は.764で、高い数字を出している。昨季のチーム得点圏打率が.235でリーグ最下位だった広島にとって、心強い戦力となりそうだ。
また、左右の投手別対戦打率が、右投手の場合が.278であるのに対し、左投手の場合は.336と“左キラー”ぶりを発揮している。昨季、リーグトップの207回1/3を投げ、球界を代表する左腕に成長した中日の大野雄大とは、今季は敵として対戦することになる。元チームメイトとの対決も見逃せない。
移籍1年目から大いに期待できるルナだが、少し気がかりな点がある。昨季のマツダスタジアムでの打撃成績が10試合で42打数8安打、打率.190と苦手にしたことだ。本拠地となるマツダスタジアムで活躍し“鬼門”を払拭すれば、カープファンの信頼を勝ち取ることができるはずだ。