DeNA再浮上のカギは新加入組。投手力・センターライン強化へ、ラミレス監督の起用法は?
2015年シーズンオフにDeNAはドラフト以外で4名の選手を補強した。
2016/01/15
久保(裕)は前例を覆せるか
正直に申し上げれば「物足りない」といったところだろうか。
アレックス・ラミレス新監督のもとリスタートを切る横浜DeNAベイスターズの今シーズンに向けての補強選手リストを見るかぎり、果たして弱点を克服するに至ったのか疑問が残る。
ドラフトで指名した新人選手以外を新加入選手は、投手は久保裕也(巨人戦力外)とザック・ペトリック(カージナルス3A)、野手は白根尚貴(ソフトバンク自由契約)、ジェイミー・ロマック(ダイヤモンドバックス)の4名である。
巨人を戦力外になり、もうひと花咲かせたい久保は手薄なセットアッパーとしての起用が濃厚。巨人時代は通算418試合に登板、あらゆる場面で投げてきた経験をぜひ若いチームで活かしてもらいたいところだが、近年DeNAは高橋尚成、岡島秀樹といった実績はあるもののピークを過ぎてしまった選手を獲得し、結果成功には至っていないので、ここは久保に前例を覆してほしいところ。
ペトリックは現状を見れば、ホセ・ロペス、ギジェルモ・モスコーソ、ヨスラン・エレラ、ロマックに次ぐ第5の外国人という位置付けだろうが、昨年は3Aで28試合に先発登板し、157 1/3イニングを投げ奪三振率6.46、与四球率1.659という上々の数字をあげている。データから見れば試合を作る能力は高そうなので、他の外国人選手が不調に陥れば、チャンスはすぐに訪れることになる。
ソフトバンクを飛び出しトライアウトに賭け、DeNA入りを決めた白根に関しては、有望な若手選手の一人という扱いになるだろう。厳しい競争が待ち受けるが、自ら行動しチャンスを手に入れ訪れた新天地で大きく開花してほしい。
そして退団したアーロム・バルディリスに代わり、サードで起用されそうなのがロマックだ。メジャーの経験は27試合しかないが、昨年は3Aで486打席立ち、打率.284、100打点、27本塁打、また長打率.549というまずまずの数字を残している。5番での起用が濃厚と報道されていたが、チームとしても4番の筒香嘉智の後ろを打つ右の長距離砲は必要不可欠な戦力。阪神も狙っていたという話もあったので、日本の野球にアジャストできればきっと心強い存在になってくれるはずだ。。