長い下積みを経て…「二軍の帝王」を脱却した現役5人(5)大器晩成のスラッガー
2022/11/04
産経新聞社
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プロ野球の世界では、二軍では圧倒的な成績を残すも、一軍では実力を発揮できない選手がいる。多くが志半ばでNPBを去っているが、大きな壁を乗り越えてブレイクを果たす例もある。今回は「二軍の帝王」を脱却し、飛躍を遂げた現役選手5人を紹介する。
杉本裕太郎(オリックスバファローズ)
・投打:右投右打
・身長/体重:190㎝/104㎏
・生年月日:1991年4月5日
・経歴:徳島商―青山学院大―JR西日本
・ドラフト:2015年ドラフト10位
杉本裕太郎は、30歳で覚醒した遅咲きのスラッガーだ。
JR西日本から2015年ドラフト10位でオリックス・バファローズへ入団。長打が魅力の即戦力外野手として期待されたが、プロ1年目はわずか1試合出場。プロ3年目の2018年には2試合連続の満塁本塁打を記録するなどインパクトを残したが、けがもあり一軍定着はならなかった。
二軍では、2019年に打率.277、14本塁打を放つなど持ち前のパワーを発揮。一軍では精彩を欠いて出場機会を掴めずにいたが、30歳を迎えた2021年に大ブレイク。シーズン途中から4番を任され、134試合出場、打率.301、32本塁打、83打点をマーク。本塁打王とベストナインを獲得し、リーグ優勝の原動力となった。
今年のレギュラーシーズンは、打撃不振や新型コロナウイルス感染に苦しみ、打率.235、15本塁打にとどまった。しかし、ポストシーズンは本来の実力を発揮。日本シリーズでは2本の決勝打を放ちMVPに輝く活躍を見せ、チームの26年ぶり日本一に大きく貢献した。