かつての輝きなく…移籍後に低迷したFA投手5人(4)1試合も投げずに引退
2022/11/10
産経新聞社
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埼玉西武ライオンズの森友哉がFA(フリーエージェント)権を行使し、今後の動向に大きな注目が集まっている。FAでの移籍はファンからも大きな期待がかけられる一方、思うような活躍ができなかった選手も珍しくない。そこで今回は、FAで他球団に移籍したのち、大きく低迷したFA戦士を投手に絞って5人紹介する。
山沖之彦
出身:高知県
投打:右投右打
身長/体重:191cm/90kg
生年月日:1959年7月26日
ドラフト:1981年ドラフト1位
高校時代に鮮烈な印象を残し、大きな注目を集めていた山沖之彦。なんといっても「二十四の瞳」と呼ばれた中村高校(高知県)での活躍は、記憶に残っているファンも多いのではないだろうか。
決勝戦で箕島高校(和歌山県)に敗れるも、チームを準優勝に導いた立役者は大学でも大活躍。専修大学では4年の秋に最高殊勲選手となり、圧倒的な実績を引っさげて阪急ブレーブスに入団した。
阪急では1年目こそ7勝15敗と負け越したものの、2年目は15勝を記録した山沖。さらに3年目は11勝・15セーブを残すフル回転で、最優秀救援投手に輝いた。その後は浮き沈みもありながら1987年に最多勝を獲得するなど、通算112勝を積み重ねた山沖は1994年にFA権を行使。阪神タイガースに移籍する。
ところが、タイガースではまさかの1軍登板なしに終わり、1試合も投げることなくそのまま現役引退。FAで獲得した選手が1軍の試合に出ないまま引退するという、まさかの形で山沖のプロ生活は幕を閉じた。