近藤健介から背番号を継承する淺間大基。求めるのはオリジナルな「8」番像【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#189】
長年、チームの主力打者として活躍した近藤健介のソフトバンクへのFA移籍が発表され、これまでつけていた背番号8を来シーズンから淺間大基が引き継ぐ。横浜高の先輩後輩ラインだが、淺間に求める役割は決して近藤の代わりではない。
2022/12/24
産経新聞社
余計なプレッシャーがかからないように
既にファン感の時点で松本剛(12→7)野村佑希(24→5)玉井大翔(54→19)の変更が発表になっており、新背番号ユニのお披露目こそなかったもののインタビューコーナーも設けられた。松本剛は「12に愛着はあったんですけど、プロに入っていつかはひとケタの番号をつけられる選手になろうと思いやってきました」と語り、中心選手としてチームをけん引する意欲を示した。つまり、背番号変更はそういうドラマなのだ。チーム内での役割の変化を物語る。松本剛もジェームス野村も玉井もそれに見合った活躍を期待されている。
で、8番を背負う淺間への期待はそれ以上ではないかと思う。淺間が「今回の打診には色々な意味が込められていると思う」とコメントしたのはそこのところだ。懸念材料は(ジェームス野村もそうなのだが)故障欠場の多いところだ。淺間は腰痛で苦労してきた。チームリーダーは試合に出てないと役割を果たしづらいところがある。どうかコンディション面で負担がかかりませんように、と祈る気持ちだ。どうか余計なプレッシャーがかかりませんように。
余計なプレッシャーといえば淺間は横浜高校出身で近藤健介の(直系の?)後輩に当たる。世間はそこを見て「近藤健介の代わり」「新しい近藤健介」を押し付けてくるかもしれない。それは厄介なことだと思うのだ。そもそもが不必要だ。僕は淺間大基に「近藤の代わり」は求めない。淺間なりの新しい「8」番像をつくってくれたらいい。片岡→金子誠だってぜんぜんイメージが変わったじゃないか。オリジナルな淺間大基の「8」番を見せてもらいたい。
※追記 本稿を書いてる最中、金子千尋投手の引退が発表になった。これは大きなニュースだ。「12月はネタが枯渇する」どころの話じゃない。パ・リーグどころかプロ球界を代表するエースだった。ファイターズに来てくれることになって小躍りしたものだ。今季は個人的に鎌ケ谷でふんだんに見る機会があった(金子千尋vs内川聖一が2軍で見られた)けれど、幸運なことに現役最後の1勝を札幌ドームで見ることができた。金子投手力投ありがとう。おつかれ様でした。