「ショート上川畑、セカンド石井」。チームの核として求められる役割【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#191】
トライアウトと位置付けた昨年とうってかわり、今年はキャンプから実力主義の方針を打ちだした新庄監督。シーズン中もレギュラー固定の方針を示している。チームの背骨ともいえるセンターライン。正遊撃手、正二塁手は誰になるのだろうか?
2023/01/22
産経新聞社
大事なセンターラインを任されるのは?
春季キャンプのメンバーが20日、発表された。今シーズンは去年のように「ビッグ組」「ボス組」ではない。厳然と1軍、2軍の振り分けだ。新庄剛志監督はキャンプ初日に紅白戦を組むとしており、峻烈な生存競争がスタートする。振り分けは以下の通り。
〇1軍(名護)
【投手】矢澤、加藤貴、上沢、伊藤、吉田、上原、金村、田中正、河野、井口、ポンセ、畔柳、鈴木、斎藤友、石川、長谷川、北山、根本、宮内、北浦、斎藤綱、松岡
【捕手】伏見、古川、宇佐見、梅林
【内野手】加藤豪、上川畑、野村、アルカンタラ、清宮、石井、阪口、細川、奈良間
【外野手】松本剛、淺間、江越、五十幡、今川、万波
〇2軍(国頭)
【投手】生田目、達、玉井、杉浦、宮西、立野、堀、西村、福田、ロドリゲス、ガント、池田、安西、松浦、メネズ、田中瑛、松本遼、斉藤、福島、柳川、中山、山本、柿木、姫野
【捕手】清水、郡、田宮
【内野手】中島、谷内、有薗、水野、山田
【外野手】木村、岡部、藤田、山口、王
※マルティネスはWBC後の合流
ルーキーはドラ1の矢澤宏太(投手兼外野手)をはじめ、5人が1軍スタートになった。とても楽しみだ。一方、宮西、玉井、杉浦、堀と実力派リリーバーが2軍スタートなのも目を引く。ロドリゲスは国頭が似合う外国人選手だなぁ。まぁ、ホテルは国頭の方が立派だからいいのだろう。今年はガントやメネズもいる。色々教えてやってほしい。
さて、この1、2軍振り分けで、僕がいちばん注目した点はどこかというと内野手だ。チーム作りの肝になるのはセンターラインである。捕手は伏見寅威、マルティネスの補強で面白くなった。センターは(硬い札幌ドームの人工芝から解放された)五十幡亮汰を筆頭に高いレベルのポジション争いになる。
問題は二遊間なのだ。2軍組の中島卓也、谷内亮太も含め、多士済々。何しろアルカンタラに加えて加藤豪将までロースターに加わったのだ。新庄監督は去年のような「とっかえひっかえ試す」やり方はしないそうなので、正遊撃手、正二塁手というイメージの起用法が取られるのだろう。それは一体、誰になのか。
と考えると上川畑大悟は頭ひとつ抜けた存在ではないか。最も正遊撃手に近い存在。ショートが守れるのは石井一成、細川凌平、そして前述の2軍スタート中島&谷内が挙げられるけれど、上川畑スタメンがいちばんしっくり来る。
天然芝のエスコンになって守備のハードルは上がると思うのだ。これまでは人工芝のシンプルなゴロをさばくのでよかったが、天然芝は球足が遅くなり、攻める守備が求められる。上手い内野手が絶対に必要だ。僕は基本線は「ショート上川畑、セカンドは競合」になると予想する。