伊東流“がぶりキャンプ”。最大の見どころはドラ1・平沢vs大地のぶつかり稽古!?【ほぼ月刊マリーンズ#10】
ペナントの行方を占う春季キャンプがいよいよスタート。今年も待ちに待った野球シーズンがやってきた。編集部からの「今季のキーマンをひとり挙げてくれ」というお題で書くことになった今回のコラム。我らがマリーンズはもちろん、キャプテンマークのあの男!!
2016/02/01
キャプテン大地の打率が浮沈のバロメータに
そんなわけで、今季のマリーンズのウィークポイントは、とにもかくにも脆弱な内野。となれば、チームの浮沈を左右するキーマンは、今季も引き続きキャプテンマークをつける背番号「7」。鈴木大地をおいて他にはいまい。
なにしろ彼は、藤岡貴裕、唐川侑己、吉原正平、益田直也、阿部和成、高濱卓也、井上晴哉……と、チーム内でも一大勢力となっている89年世代のまとめ役であり、遊撃手部門で12球団トップの守備率.985を誇るマリーンズの守備のかなめ。
たとえ数字には表れないイージーミスがちょくちょく目につこうが、「守備範囲が狭い」「肩が弱い」と言われようが、キャプテンたる彼が、ポッと出のド新人に、3年間守り続けたそのポジションを容易に奪われるようでは、チームとしてのお先は真っ暗なのである。
ちなみに、下記の表は歴代の主要遊撃手10人が打率3割に初到達したシーズンの成績を一覧にしたものだが、名実ともに“一流”と呼ばれる存在になるためには、大地本人も目標に掲げている打率.300、OPSにして.750、ヒット170本あたりのクリアは必須条件。加えて、ホームランor盗塁のいずれかは2ケタをクリアしてほしい、というのが正直なところではあるだろう。
ともあれ、16年目で初到達の金子誠は例外としても、ここに挙げた10人は、総じて5~6年目で“条件”をクリアしている選手ばかり。裏を返せば、今季まさにその5年目に突入する彼が、真のチームリーダー、精神的支柱としてひと皮剥けられるか否かに、シーズンの行末、引いてはマリーンズの未来そのものが懸かっていると言ってもいい。
我らが伊東勤監督は、キャンプ地・石垣に入るにあたり、同じ千葉の松戸に部屋を構える佐渡ヶ嶽部屋の大関・琴奨菊の優勝にあやかって「がぶりキャンプで行く」と宣言した。
だとすれば、なおのことキャプテン大地には、ルーキー平沢の“ぶつかり稽古”にドーンと胸を貸しつつ、それを一蹴するぐらいの“横綱相撲”を期待したい──。