存在意義を問われる時も? 「打てる投手」不在のセリーグ
DH制を採用していないセリーグ、一つの形として野球の魅力を提示している。しかし、近年「打てない」投手が増えてきている。
2016/02/04
Getty Images
過去には通算2桁本塁打の投手も
かつては打率が2割を超えれば「打撃が良い投手」とされたが、昨年はいなかった。本塁打は前田健太、小川泰弘、館山昌平(ヤクルト)、ネイラー(中日)の各1本だけ。
昭和の時代には通算35本塁打、打率.254の別所毅彦(南海、巨人)を筆頭に「打てる投手」がたくさんいた。
平成に入っても桑田真澄(巨人)7本塁打、打率.216の通算成績を残したが、今は打席で期待が持てる投手は減少している。
川上憲伸は通算8本塁打、現代では屈指の強打の投手だったが、所属が決まっていない。
前田健太も8年連続で安打を打つなど、現代の投手としては打つほうだったが、今季はNPBにはいない。投手はますます「安全牌」になるのではないかと思われる。
MLBでDH制を導入していないナリーグには77打数19安打5本塁打9打点 打率.247と野手顔負けの成績を上げたマディソン・バムガーナー(サンフランシスコジャイアンツ)を筆頭に2割打者が4人、二けた安打を打った投手が12人いる。
それでもナリーグではDH制導入の動きがある。
セリーグの投手陣も打席でもう少し成績を残していかなければ、その存在意義を問われる時が来るのではないだろうか。
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