「一軍の起爆剤になるような選手を」ドミニカカープアカデミー出身・バティスタへの期待
ロサリオなどの活躍で、改めてドミニカ共和国の広島東洋カープアカデミーが注目を集めた。今年も春季キャンプに3名のアカデミー生が参加している。現地のスタッフも彼らに期待をかけている。
2016/02/07
高橋康光
春季キャンプに3名のアカデミー生が参加
昨年に引き続き、ドミニカ共和国の広島東洋カープアカデミーを訪問してきた。カープアカデミーがどういう性格をもった施設かというのは昨年のコラムを参照いただければと思う。
「“育てて勝つ”球団理念を体現するドミニカ・カープアカデミー 「マエケン」のグローブとともに、第2のロサリオを目指すデヘスス」
今回は、昨年訪問時からのアカデミーの動きや今年の注目選手などについて、昨年11月よりアカデミー責任者として現場の舵をとっている八谷智隆代表代理に話をうかがった。
――2015年のカープアカデミーの動きはどのようなものでしたか
「2014年から行っていたアカデミー施設全体の改修工事が完了し、より練習に集中できる環境が整いました。3月には練習生の打撃力アップのために、元メジャーリーガーでもあるペレス・トマス氏を打撃コーチに招聘しました。そして、4名の契約選手が秋季キャンプに参加したというのが大きな出来事でしょうか」
――そんな中で、アカデミー出身のライネル・ロサリオとダニーロ・デヘススの2名は自由契約となってしまいましたね。
「それは本当に残念でした」
――今年のアカデミーのイチ推し選手を紹介してください。
「今年は春季キャンプにバティスタ、メヒアの2人の野手と左腕のフランスアという3人の契約選手を送り出します。特に2人の野手については、秋季キャンプでも監督・コーチ陣からも高く評価されていたと聞いていますし、非常に期待しています。
バティスタはファーストですが、可能性を広げるため、現在は外野の練習にも取り組んでいます。彼はアカデミーに来て日が浅いですが、巡回の古沢(憲司)コーチも高く評価しており、半年で日本行きのキップを手にしました。すごいパワーを持っていますよ。メヒアはサードです。彼は非常に真面目で、ドミニカ人にしては珍しく結構考え込んでしまうタイプなので、そこは少し心配なところです。アカデミーにはもう3年くらいいる古株です。ロサリオとも親友でしたので期するところはあると思います。2人とも期待していますが、バティスタがイチ推しです」