大ピンチから一転…春季キャンプテスト生から合格した5人。選手契約を勝ち取った選手たち
2023/02/20
産経新聞社
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2023年シーズン開幕に向け、春季キャンプを行っているプロ野球。2月23日からはオープン戦へと突入する。春季キャンプは若手のアピールが求められる傾向にあるが、テスト生として参加し、契約を勝ち取った選手もこれまでに存在する。そこで今回は、春季キャンプテスト生を経て、契約を勝ち取った選手5人を紹介する。
中村紀洋
出身:大阪府
投打:右投右打
身長/体重:180cm/93kg
生年月日:1973年7月24日
ドラフト:1991年ドラフト4位
かつての栄光から一転してテスト生の立場になったが、再び輝きを放った選手が中村紀洋である。
渋谷高校ではエースで4番の役割を担い、同校を甲子園出場に導いた。ドラフト会議では近鉄バファローズから4位指名を受け入団し、4年目に初めて規定打席に到達。同年の打率は.228と安定感を欠いた一方、20本のアーチを描くなど持ち前の長打力を発揮した。
そこから主力に成長した中村は、2001年に打率.320・46本塁打・132打点・出塁率.434という驚異的な成績を残す。その後も本塁打を量産し続け、2005年からはメジャーリーグに挑戦。
しかし、NPB時代のようなバッティングを披露できないまま1年で退団。オリックス・バファローズで日本球界へ復帰したが、同球団にも1年限りの在籍となった。
無所属となった中村に対して、復活のチャンスを与えたのが中日ドラゴンズだ。2007年の春季キャンプにテスト生として参加し、見事に育成契約を勝ち取る。
そしてシーズン前に支配下契約を結び、正三塁手に定着した。同年のレギュラーシーズンでは打率.293・20本塁打をマーク。最終的に日本シリーズのMVPを獲得した活躍は、誰もが忘れることのない輝きだった。