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則本をおさえチーム一の奪三振率。与四球率が大幅に改善された松井裕樹の2014年

昨年のドラフトで大いに注目された東北楽天の松井裕樹。ルーキーイヤーはプロの世界に苦しみながらも、シーズン終盤にようやく光明が差した。数字からしても、7月以降その変化は歴然としている。

2014/11/07

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目を見張る奪三振率、改善された与四球率

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 ペナントレース終了までローテーションを守り、松井裕樹のプロ1年目のシーズンは先発で17試合、リリーフで10試合に登板し4勝8敗、防御率3.80に終わった。

 4勝という数字だけを見れば、超高校級とも言われた投手として不満に感じるファンも多いだろう。しかし、奪三振率9.78は規定投球回に達していたならパ・リーグで大谷翔平(日本ハム)に次ぐ2位の好成績で、チームメートの則本昂大の9.06も上回る数値だ。シーズン100奪三振以上(126奪三振)は高卒新人左腕として67年江夏豊以来の快記録だった。

 また、116イニング投げて打たれた本塁打は2本。高卒新人では最長となる71回1/3無被本塁打の記録も樹立した。三振が奪えて、本塁打を打たれない。投手として大切な要素を松井は持っている。

 開幕当初は苦しんだ制球力も改善されつつある。

 松井が開幕から1軍登録を抹消されるまでに登板した4試合の与四球率は11.17。本格的に1軍復帰した7月以降は21試合で90回2/3を投げ与四球は38。与四球率は3.77まで下がった。

 高校時代は、まだ自分のものにできていなかったチェンジアップをプロ入り後に磨き、ストレートでファウルを打たせたあとにチェンジアップで空振り三振を奪う場面が何度も見られた。

 プロ野球の世界で最初に当たった壁をもがきながらも乗り越え、本来の腕の振りを取り戻した松井裕樹。球種にも磨きをかけ、着実にステップアップしているのは間違いない。
 自分と同じく超高校級と言われた安楽智大も入団してくることは刺激にもなるだろう。

 2年目の松井裕樹は、一体どのようなピッチングを見せてくれるだろうか。

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