『力強さに細かさも』先発枠狙うホークス千賀。ポストシーズンの快投で深めた自信と進化
ソフトバンク三連覇達成に向け、投手層はさらに厚みを増すことになりそうだ。昨年ポストシーズンで快投を見せ、二連覇へ流れをつくった千賀。今季は開幕から1軍での活躍を誓う。
2016/02/10
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制球力が向上
昨シーズン、前半を2軍で過ごした悔しさがある。今シーズンも先発枠の争いは決して楽なものではないが、ここまで順調に仕上げてきている。
「バランスよく投げられています。ある程度バランスを崩しても、下半身がこれまでより安定しているので持ちこたえてくれる。これから徐々に球数を増やしていく予定です。フォームも安定してきました。まずは真っすぐをコースに投げ分けられるように。内・外と投げ分けられれば、ミスは少なくなりますから」
自己最速は156キロ。それに「お化けフォーク」と呼ばれる落差の大きいフォーク、スライダーを武器に打者を翻弄していく。これまでは細やかな制球よりも力でねじ伏せる印象だったが、そこにコントロールの良さが加わり始めた。
「コントロールは良くなった実感があります。ブルペンでこれだけ投げられているのは成長したところですね。あとは変化球も含め、試合でもこれが出せるようにしていきます」
佐藤義則投手コーチからも「真っすぐが投げられたら変化球もついてくる」と背中を押された。第3クール以降に変化球を交える予定だ。
昨年12月には結婚して、守るべき人が増えた。「モヤモヤのないスタート」で、ブルペンに入る表情からは自信も見てとれる。力強いストレートに制球力をつけ、変化球の精度が増せばどれほど怖い投手になることだろう。
今後のソフトバンクにとって欠かせない存在になることは間違いない。