楽天・今江離脱で混沌とする三塁争い。得点力上昇へドラ3茂木起用の可能性
2016/02/11
左投手キラーとなれば、重宝される可能性も
昨秋のドラフト会議で楽天が3位指名し、早稲田大学からクリムゾンレッドに袖を通した。新入団選手発表会ではニコニコの梨田昌孝監督に「3位では茂木君が入りましたけれども、レギュラーを”もぎ”取るように」「目が細いでしょ。僕と同じくらい。良い顔している」と評され、大学3年の2014年秋には.514で六大学の首位打者に輝いた大学球界を代表するバットマンだ。
7日の紅白戦では紅組の3番・三塁手で先発出場。
バットでは右翼三、中飛、遊ゴ失、右安の4打数2安打の好活躍。森雄大、大塚尚仁といずれも左投手から放った。一塁線を破った第一打席の三塁打の三塁到達タイムは、当方計測で俊足の部類に入る12秒10と、足でもアピール。守っては5回から遊撃手の守備に就いた。この日エラーが目立った内野陣の中で2本のゴロを無難に処理し、攻守走でアピールした。
ここで注目したいのは、左打者にも関わらず左投手からヒット2本を放った事実である。サウスポーを苦にしない特徴は、チームの弱点を補う長所になりそうだ。
ここ2年、相手先発が左投手時のチーム成績が芳しくない。
その勝率は初Vの.625から昨年は.303まで下落。同1試合平均得点も4.17から2.76に下がり、昨年は34試合あった同試合で全体の半分に当たる借金13を作る事態になった。
打者別の左投手打率を見ても、昨年打率3割を超えたのはウィリー・モー・ペーニャ1人のみだ。
今江の故障で不安定化した三遊間のデプスと、チームが苦手にしている左投手打ちをカバーする即戦力としての期待、茂木に対する楽天ファンのボルテージは日に日に高まるばかりである。