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原 嵩、母との想い出とともに「マウンドで結果を出し、社会に笑顔を届ける」【マリーンズファーム通信#12】

最も身近な人を亡くして、初めて気づかされるものがある。マリーンズの新人・原 嵩は今、『感謝』の気持ちを抱きながら、プロ野球人生の第一歩を踏み出した。

2016/02/14

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千葉ロッテマリーンズ



社会のために

石垣島は青空が広がっていた。原は練習の合間、ふと空を見て微笑んだ。
身長185センチ、85キロ。恵まれた体格から繰り出されるボールにマリーンズの首脳陣は将来性を感じている。そして自身も母のためにもQVCマリンフィールドのお立ち台に上がる日を夢見ている。

一つ、プロ野球選手という、人から見られる特別な職業に就いたことで芽生えた志がある。それは同じように親を亡くした子どもたちの支援を行ったり、触れ合う社会活動をすること。マウンドで結果を出すだけではなく、そのような活動を通して、社会に笑顔を届ける存在になる。それもまた母が自分に願っていることだと信じている。

「中学校の時とか親が煙たいと思った時期もありました。それだけに今は親の大切さ、ありがたさを身に染みて思うし、そのことを広く伝えたいと思っています。子どもたちには『親との時間を大切にしてほしい』とメッセージを送りたい」

アパレル関係の仕事に従事しながらも毎日、食事を作ってくれ、休みの日には朝早くからお弁当を用意し野球に送り出してくれた。ユニホームに背番号を縫ってくれた。

母との想い出の数々を今、大切な宝物としてプロの世界で汗を流している。初めてQVCマリンフィールドのお立ち台に立つ時は、両親、そして支えてくれた姉と兄への感謝の想いを伝えると決めている。

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