高卒3年目・二木、新人王も!? 隠れ「投手王国」千葉ロッテの若手投手陣が熱い【ほぼ月刊マリーンズ#11】
春季キャンプも後半戦。今回は、今季初の対外試合となった13日の台湾・ラミゴとの国際交流試合で力投した高卒3年目・二木康太をフィーチャーしたい。混戦模様のローテ5番手、6番手枠争い。落合コーチも名指しする期待の若手を、その肉声とともに紹介だ!!
2016/02/15
千葉ロッテマリーンズ
20歳の成長株がローテ争いの有力候補に!!
マリーンズの13年ドラフト6位。高卒3年目の右腕・二木康太が、13日にキャンプ地・石垣で行われた台湾・ラミゴモンキーズとの国際交流試合で躍動した──。
「去年の秋季キャンプの時点で『(この日の)先発で』っていうのは言われていたので、オフのあいだも、そこに照準を合わせてずっとやってきた。自分にとっても、ラミゴ戦は最初の目標。そこでしっかり投げられるだけの準備はしてきたつもりです」
第2クールの時点で、そう手ごたえを口にしていた二木は、この日の試合で4回を3安打無失点。3回までは毎回先頭バッターにヒットを許しながらも、3者連続を含む6つの三振をいずれも見逃しで奪う力投で要所を締め、チームにとっても今季初となる対外試合の先発という大役を、1軍未勝利、20歳の新鋭が見事に務めてみせた。
そもそも、二木と言えば、調整登板だった先発チェン・グァンユウの2番手としてプロ初登板を飾った昨年10月5日のホーム最終戦(ファイターズ戦)でみせた5回1失点の好投で、マリーンズファンの多くが「来季はやってくれそう」と期待を寄せた注目株。
そんな彼が、持ち味の球威あるストレートでグイグイ押す“らしい”ピッチングで、誰の目にもハッキリと分かる成長のあかしを、実戦のマウンドで見せてくれたのだから、5番手・6番手のローテ枠がいぜん流動的なチームにとっても、これほどの朗報はないだろう。
「(昨年のプロ)初登板であれだけのピッチングができたのは、自分のなかでもスゴく自信になりました。でも、全体としてはまだまだ。変化球はもちろんですが、自分としてはピッチャーにとっていちばん大事なまっすぐをもっともっと磨いていきたいと思ってます。まっすぐでファールを打たせて、カウントを稼いで、決め球にも使える。それが理想的な形だと思うんで」
くだんのラミゴ戦で見せた、ストレート中心の組み立ては、まさにその言葉を体現した内容。まだオープン戦も始まっていない段階とはいえ、いまだ新人王資格をもつ若き右腕の台頭は、ただでさえ若手の多いマリーンズ投手陣を大いに活性化してくれるに違いない。