川端慎吾の成功で「最強2番」は球界のトレンドに。梶谷と鳥谷の2番構想は3番打者がカギ
昨年ヤクルトが優勝した要因の一つとして2番・川端、3番・山田、4番・畠山の打線が機能した点にある。今季はセリーグの複数の球団で2番に強打者を置く構想がある。
2016/02/17
DeNAは昨季3番の梶谷が2番に。併殺打の少なさと勝負強い打撃を生かす
DeNAのラミレス監督は、昨季3番打者として定着した梶谷隆幸をあえて2番に据えるプランを打ち出した。1、2番を固定できていないDeNAだが、梶谷を攻撃型の2番として機能させることで得点力のアップを目指したい構えだ。
梶谷を2番に置くメリットとして、併殺打が134試合で4つと少ない点にある。リーグ2位の28盗塁を記録した脚力は、走者が一塁にいる場面で仮にゴロを打ったとしても、併殺崩れで一塁に残ることができる。クリーンアップにもつなげることができるという訳だ。
昨季の得点圏打率はリーグトップの.352を記録。勝負強さを生かし、下位打線で好機が生まれた場合は走者を還す役割も期待される。
しかし、梶谷が2番に入ることで3番打者を誰にするかがポイントとなってくる。ヤクルトは3番にトリプル3男の山田哲人が座り、2番の川端と相乗効果をもたらすことができた。得点数は山田がリーグ1位の119得点、それに次ぐ2位が川端の87得点だった。得点力の源となったこの2人の活躍が、優勝の一因になったことは言うまでもない。
DeNAは今季、4番の筒香を固定させ、現状はホセ・ロペスとジェイミー・ロマックの外国人2人が3番候補となりそうだ。新加入のロマックは、今季初の対外試合となったヤクルトとの練習試合(浦添)で2安打1打点と活躍し、首脳陣へのアピールにつなげた。
2番のあとを打つ3番打者の見極めこそ、ラミレス監督にとって大きな課題となるかもしれない。最下位からの巻き返しを図る新生DeNAの船出は一体どうなるのだろうか。