【アメリカの眼】ゴームズ楽天入りは駐米スカウトとの縁。日本でも「リーダーシップと地元に愛される選手」を期待
東北楽天ゴールデンイーグルス入りが決まったジョニー・ゴームズ。そのきっかけは現在、東北楽天の駐米スカウトとの縁だった。
2016/02/17
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古い友人の誘いに
東北楽天ゴールデンイーグルス入りが決まったジョニー・ゴームズの日本での挑戦を、サンフランシスコの地元紙『SFクロニカル』が「ジョニー・ゴームズの日本での大冒険」と題して、特集記事を組んで報じた。
ゴームズはオークランド・アスレチックスでプレー経験があり、サンフランシスコに近いぺタルーマという街で生まれた。
ゴームズは「キャリアの中でも大きな動き」と日本行きを語っているが、日本でのプレーは2度目となる。2012年にオークランド・アスレチックスの一員としてシアトル・マリナーズとの日本開幕戦に出場している。第2戦目では本塁打を放ち、チームを勝利に導いている。
ゴームズの日本行きのきっかけを作ったのは、古い友人でもある東北楽天で米国駐在スカウトを務めるデリック・ホワイト氏だと、ジョン・シェイ記者はいう。
その出会いは、2004年シーズン後にサントタローザ短期大学のバッティングケージに遡る。
当時ゴームズはベネズエラでのウィンターリーグに参加することになっており、その期間中、月3000ドル(約34万円)でプレーする予定であるとホワイト氏に話した。すると、その給与の低さにホワイト氏はたまらず知人に電話をかけ、その3倍近くの額、月10,000ドル(約115万円)で自身と同じメキシコリーグのチームでプレーする契約の話をゴームズに提供したのだ。
チームメイトとなったゴームズとホワイトを擁したチームは、カリビアン・シリーズでミゲル・テハダが中心となったドミニカ共和国のチームを破った。自身も5カ国計19年間プロ生活を送り、海外でのプレーを熟知していたホワイト氏はゴームズの外国での適応能力の高さについて語った。
“They loved him down there, not just with his playing but his charisma and being a really good guy. They tried to claim him as their own, calling him Jonny Gomez. He was a leader, a go-getter, and he’s kept that, and I knew signing him to play in Japan, he’d be that for us.”
「ゴームズはプレー面だけでなく、カリスマ性そして人柄の良さで地元のみんなに愛された。メキシコの人たちは彼をジョニー・ゴメスという愛称で自国の選手のような扱いをした。彼はリーダーシップがあり、しっかり仕事をするスタイルを続けてきたので、日本でのプレーに契約させることができれば、我々にとってもそういった存在になってくれると思った」