プロ16年目の猛奮起。巨人・阿部慎之助に求められる3つの役割
黙々と調整を続ける巨人の阿部慎之助。16年目を迎える大ベテランにはさまざまな役割が課せられている。
2016/02/22
チーム内で求められている3つの役割
巨人の沖縄キャンプで一軍に合流した阿部慎之助が黙々と調整を進めている。宮崎キャンプまでは終始別メニューで汗を流し続け、マイペース調整でコンディションを作り上げてきた。故障明けや術後によるリハビリで一軍を離れていたわけではない。阿部自らが希望し、あえて1人になっていたという。
今季16年目の大ベテランとはいえ、これだけの特権が認められるケースは12球団を見渡しても過去現在問わずに異例のことと言っていいだろう。
一歩間違えば、わがままな行為ともとらわれかねない。
しかし、そんなリスクがあるにも関わらず、阿部が宮崎での別メニュー調整を選択した裏には今季にかける覚悟が見え隠れする。「プロ人生最後の猛奮起」だ。
今年で37歳。お世辞にも脂が乗り切っている年齢とは残念ながら評せない。当然のように本人も自覚しているはずだ。
それでも今季の阿部にはチーム内で少なくとも3つの役割を求められている。
1つ目は昨季敢行された一塁コンバートからの「捕手再復帰」、2つ目が主砲としての「打撃復調」、そして3つ目には「後継者の育成」だ。
いわば一人三役。ハードなシーズンとなるのは、まず間違いない。しかし自身の年齢面を考えれば、これだけの重責とプレッシャーを一気に背負い込むことになるシーズンはおそらく今季がラストであろう。