NPBを去った外国人投手の今季――バーネットや呉はプルペンの一角として期待も
昨シーズンをもって日本プロ野球を去った外国人選手たちは今季どこでプレーするのだろうか。またどのような期待をされているのだろうか? 今回は投手編だ。
2016/02/22
韓国のリベラと期待される呉
一方、呉が入団したカージナルスのブルペンは強力で、昨シーズンはリーグ2位の防御率2.82を記録した。もっとも、呉の期待値はバーネットよりも大きい。そのことは2人の契約だけでなく、本拠地のブッシュ・スタジアムで入団会見が開かれたことからも窺える。
ヤフー・スポーツのジェフ・パッサンは、呉を「韓国のマリアーノ・リベラ」と形容した。カージナルスのクローザーにはトレバー・ローゼンタールがいるため、呉のセーブ機会は少ないだろうが、球団はセットアッパーの一人として考えている。
バーネットや呉とは対照的に、埼玉西武ライオンズで投げていたウェイド・ルブランと横浜DeNAベイスターズにいたデュアン・ビロウは、短く不本意な日本時代を終え、それぞれブルージェイズとメッツのスプリングトレーニングに参加している。
ルブランは2008~14年にメジャーで107登板、ビロウは2011~13年に43登板しており、ともに左腕という稀少性も持つ。だが、現在の立場はどちらも、マイナー契約のノン・ロースター・インバイティー(ロースター外のキャンプ招待)だ。今シーズンの開幕はAAAで迎える可能性が高い。
他にも、昨シーズンはルブランとチームメイトだったミゲル・メヒアはカブスと契約し、北海道日本ハムファイターズで投げたマイケル・クロッタは、タイガースに入団した。2人のマイナー契約にノン・ロースター・インバイティーはついておらず、メジャーのスプリング・トレーニングには参加していない。メジャーへの道のりは、ルブランとビロウ以上に険しい。
とはいえ、メジャーの開幕ロースターに入れずとも、さらに今シーズンはずっとマイナーで過ごしても、それで終わりではない。
例えば、ボーグルソンが日本を去ってからメジャーに復帰するまでの間には、AAAで投げた1シーズンが挟まっていた。
ベタンコートの場合はアメリカに戻ってから肘を故障したとはいえ、日本で投げたのは2000年で、メジャーデビューは2003年の夏だった。