セ最多4人。選手育成成功のカギ握る、ベイスターズ“元スカウト”コーチ
横浜DeNAベイスターズは、現在4人のスカウト経験のあるコーチが選手指導に当たる。
2016/03/03
スカウト経験で変化
「選手への思い入れが一段と強くなった」と語るのは万永コーチだ。
万永は現役引退後の2007年から3年ほどコーチを務めたが、2010年からスカウトとしてアマチュア選手を追う日々を送った。スカウトをやっていた時は「もっとしっかり育ててくれよ」とコーチ陣に対して思っていたときもあったそうだが、2つの側面を意識することで指導に関するアプローチが変わったと語る。
「以前までが思い入れがなかったというわけではないんですけど、スカウトをやらせてもらったことで、担当していたスカウトの想いがわかるようになりましたね。だから、彼らの想いというものを背負わなければいけない。以前よりも思い入れがあるというのはそういうことなんです」
これまでのコーチたちが思い入れをもって指導をしていなかったと言いたいのではない。
コーチの側からしても、全然知らない選手を渡されて育成していくというのも容易なことではない。特に、ファームのコーチなどは経験の少ない若手が務めることが多いのだ。そこで、スカウトの想いを汲むことによって育成の効率は大きく変わるはずである。
ベイスターズに在籍する4人の“元スカウトコーチ”。いずれ、彼らもチームを去る時が来るだろうが、彼らのような存在が球界のジレンマに果たしていく役割は大きいだろう。今後のベイスターズの育成を効率よくしていく上でのキーパーソンになるに違いない。