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【データで選出3・4月月間MVP】DeNA・宮﨑、オリックス・森がトップ。佐々木朗希は弱点なし。パはルーキー金村や20歳の山下など若手が席巻

2023/05/10

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産経新聞社、DELTA



セ・パともに右の強打者が躍動

 評価にはWAR(Wins Above Replacement)を使う。WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価し、控えレベルの選手が同じだけ出場した場合に比べどれだけチームの勝利を積み上げたかを推測した指標だ。図中の打撃、走塁、守備のグラフは、それぞれどの分野で優れた働きを見せたかを表すWARの構成要素となっている。
 

 
 まずは野手から見ていこう。パ・リーグでは森友哉(オリックス)、セ・リーグでは宮﨑敏郎(DeNA)が、それぞれ1.69、1.94とトップのWARを記録した。
 

 
 各分野で優秀だった選手を見ていく。打撃では、宮﨑が12球団トップの打撃貢献を記録している。開幕から15試合連続安打を記録し、打率は4割を超える.444。加えて10個の四球を獲得し、出塁率は脅威の.520に達した。その上、出塁面だけでなく、リーグ3位タイの4本塁打と長打力も発揮。宮﨑は平均的な打者が同じ打席数に立った場合と比較してチームの得点を12.4点増加させている。
 
 パ・リーグではベテランの中村剛也(西武)が好スタートを切った。昨季は12本塁打に終わった中村だが、今季は4月終了時点で7本塁打。リーグトップの打撃貢献を見せている。総合貢献リーグトップの森も高い打撃力を発揮。捕手ながら打撃貢献で11.2点を稼いだ。

藤岡が少ない出場機会ながら優れた守備力を発揮

 守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際はポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
 

 
 守備で12球団トップの貢献を見せたのは藤岡裕大(ロッテ)だ。昨季は出場機会を大幅に減らしたが、今季は開幕からチームに貢献。守備で平均的な選手に比べ5.1点分の失点を防いだ。打席数は53とランキング上位選手の半数ほどながら、高い守備貢献で見事ランキング入りを果たしている。
 
 ランキング外ながら、セ・リーグトップの守備貢献を記録したのは長岡秀樹(ヤクルト)。守備貢献は4.6点を記録した。ゴールデン・グラブ賞を獲得した昨季同様、今季も開幕から素晴らしい守備力を発揮している。また総合トップの宮﨑は守備でも優れた守備貢献を見せた。現在34歳とベテランの域に差し掛かってきたが、年齢の影響を感じさせないパフォーマンスを見せている。ほかには巨人の秋広優人がわずかな守備機会ながら、好守備を記録していた。

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