ベテラン、若手、中堅の三つ巴。カープのライトは「本命」鈴木誠也の故障で大混戦
カープのライトのポジション争いが激しい。レギュラーに最も近かった鈴木誠が故障で出遅れた一方で、ベテランはじめ急成長を遂げている選手たちがひしめきあう。
2016/03/14
故障で出遅れた「本命」鈴木も復帰へ
もちろん、打撃センス抜群で「打率3割、20本塁打」を目指しオフからバットを振り込んできた松山竜平も虎視眈々とポジションを狙う。
右打者では、昨年、二軍で14本塁打のスラッガー下水流昂が天性の長打力で異彩を放つ。6日のオープン戦では、代打のワンチャンスをモノにするなど、ライト争いで存在感を高めている。
今回のポジション争いは、「本命」と見られていた鈴木誠也の故障で激しさが増した側面もある。
高ヘッドコーチも認めるところである。「ライトを固定したいのはありますが、状態の良い選手から起用することも考えられます。一度は鈴木(誠也)がつかみかけていましたが、彼の故障で再び激戦になった部分もあると思います」。
その鈴木も、右ハムストリングの筋挫傷からの復帰ロードを歩み始めている。早くも打撃練習を再開、「開幕」はまだまだあきらめていない。
セ・リーグ開幕まで2週間を切った。鈴木の進化で始まったライト争いは、ベテランの「意地と才能」、背水の男の「覚悟」、天性のスラッガーの「勝負強さ」で大混戦となっている。
こんな競争を勝ち抜くことは、最高の経験値となるに違いない。3月25日、マツダスタジアムの真新しいライトの芝に立つのは誰か――開幕を前にした競争がチームを強くしていくことは、間違いあるまい。