オープン戦最下位の中日に不安要素多し。混沌とするポジション争い、先発ローテ争い【小田幸平の眼】
谷繁元信監督率いる中日ドラゴンズがオープン戦で苦戦を強いられている。3月15日現在、2勝7敗1分と12球団中最下位。開幕まであと10日、ドラゴンズに明るい兆しをあるのだろうか？ ドラゴンズOBで野球評論家の小田幸平氏に展望を伺った。
2016/03/17
ドラゴンズの今年1年を占うオープン戦7連戦
――投手陣のほうはいかがでしょう？
小田 実績のある大野とネイラー、現時点で決まっているのはこの2人だけでしょう。ネイラーは四球が少なく、大崩れしないところがいいですね。でも、ローテーション投手は首脳陣も困っていると思いますよ。山井が連続で打ち込まれていて、若松も結果を出していない状態ではなんとも苦しい。あとは、濱田と岩田が頑張っていますが、これではちょっと数が足りないですね。
――新人の小笠原慎之介投手がイニング限定で登板しました。どうしてもファンの期待は高まってしまいますが……。
小田 いやいや、まだ早いでしょう！ プロでどれだけ通用するかわかりませんし、左肘にも不安が残ったままです。本人もこれから勉強することがたくさんあるでしょうから、ここはじっくり育ててもらいたいな。
――オープン戦も残り少なくなってきました。谷繁監督は「守り勝つ」というスローガンを掲げていましたが、今後どのような戦い方をしていくのかが、まだちょっと見えづらい部分があります。
小田 うん、それはこのオープン戦7連戦で決まっていくんじゃないかな。外野手のポジション争いも、先発ローテの組み立ても、この7連戦で見えてくると思います。監督やコーチも、最後の見極めを行っているところでしょう。やっぱり、どういう戦い方をするのかは起用する選手によって決まってくるものなんですよ。ファンの方も、この7連戦は本当に注目だと思います。
――もうちょっと中継を増やしてほしいところですね（笑）。ところで小田さんは最近、どなたかドラゴンズの選手とお話されました？
小田 実は昨日、僕の誕生日だったんですけど、森野が電話してきてくれたんだよ。「おめでとうございます」「ありがとう」ぐらいの会話だったんだけど、今はちょっと森野も結果が出てないから、ぜひとも頑張ってほしいね！
—————
小田幸平（おだ・こうへい）
1977年3月15日、兵庫県高砂市出身。ニックネームはODA（オーディーエー）。市川高校、三菱重工神戸を経て、97年ドラフト4位で巨人に入団。06年に野口茂樹の人的補償として中日に移籍。谷繁元信現監督の控え捕手として、チームのリーグ優勝3回、日本一1回に貢献。現役引退後は野球解説者はじめトークショーや講演、野球教室、イベントなど精力的に活動している。