【データで選出7月月間MVP】パ・野手1、2位は好調・楽天勢が独占。セ・投手ではバウアーがついにトップに
2023/08/08
産経新聞社、DELTA
楽天の遊撃手問題が解決? 村林が12球団トップの守備貢献
守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際はポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
守備で12球団トップの貢献を見せたのは、村林一輝(楽天)。守備貢献5.6点を記録している。6月下旬から遊撃に定着すると、11日の日本ハム戦では、難しいバウンドのゴロを下がりながら捕球し、素早い送球で併殺を完成させるプレーを披露。このプレーだけではなく、7月は次々と好守備を見せた。さらに守備だけでなく、打撃でも30日の西武戦でプロ初のサヨナラ打を放つなど、浅村とともに楽天の躍進に大きく貢献している。
セ・リーグでは吉川尚輝(巨人)の守備に注目。7月は守備で平均的な選手に比べ4.2点分の失点を防いだ。7月終了時点で二塁UZRは11.6。2位牧秀悟(DeNA)の4.5を大きく上回る断トツの値だ。