わずか3日で開幕一軍当確。”和製大砲”オリックス、ドラ1位吉田正尚は有言実行の男【どら増田のオリ熱コラム #69】
オープン戦3試合で結果を残した、オリックスのドラフト1位ルーキー吉田正尚の開幕一軍が決まった。
2016/03/22
開幕一軍の次はレギュラー定着
「やっぱり日本人の大砲って夢があるじゃないですか。ウチにも若い大砲がどうしても欲しかったので吉田を1位で指名したんですよ」
今年のドラフトを振り返った加藤康幸編成部長は、吉田を1位で指名した理由についてこのように語っている。
一方、吉田自身はオリックスに1位指名を受けた際、「オリックスには糸井さん、T-岡田さん、駿太さんと左の外野手が揃っているので、こんなに評価していただいてるとは思わなかったので、指名されたときはうれしかったですね」と心境を明かしている。
そんなチームの期待に応えたい気持ちが裏目にでたのか、自主トレ中に左のふくらはぎを痛めた。春季キャンプでは一軍に合流するも、今度は右の脇腹を痛め、たった1日で二軍降格を味わった。
当時、チーム関係者はこの降格について、「もともと張り切っちゃう性格みたいで、宮崎に来る前も、来たあとも張り切りすぎて痛めてるんですよね。軽症なんで一軍に帯同できないことはないんですけど、実戦が始まれば呼ばれる機会はあるでしょうし、長いシーズンですから焦らないで二軍でじっくりやって欲しいですね」と吉田の性格も踏まえた上での決定だったと強調していた。
実際、加藤編成部長もホームランを打った二軍の広島戦で吉田に会った際、「今年1年間は二軍でもいいくらいの気持ちで頑張れ」と声を掛けたという。吉田も「今回の昇格で結果を出せなかったら、また二軍で頑張っていたと思う」と振り返っている。
オリックスは昨シーズン怪我人に泣いたこともあり、選手のコンディションに対して慎重に判断しているのも吉田にとって好都合だった。
「1番で起用されたということは(首脳陣が)何打席も見たいんだろうなと思ってました。アピールできて良かったです」
スイングひとつでファンを沸かせることができるオリックスの新人は、同じ大砲でもタイプは違うがT-岡田以来ではないだろうか。
あの力強いスイングスピードと、一気にフェンスへ到達する打球の速さを見るだけでも価値がある。
オープン戦3試合では、見事に首脳陣の期待に応えることができた。次の目標は開幕スタメンだ。
「新人で開幕一軍というのはなかなかできないことなんで、すごくうれしいです。次はレギュラーで固定されるように頑張ります」