【データで選出8月月間MVP】月間防御率0.00の山本由伸がまさかのランク外。バウアーは2ヶ月連続のリーグトップ
2023/09/07
産経新聞社、DELTA
強肩が万波を守備貢献トップに押し上げる
守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際はポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
守備で12球団トップの貢献を見せたのは、万波中正(日本ハム)だ。8月は打撃面では調子が良いわけではなかったが、守備面でそれをカバー。守備貢献6.8点を記録している。平均的な野手に比べチームの失点を6.8点減らしたという評価だ。万波の守備といえば何よりもその強肩。17日のロッテ戦では右翼フェンス際の打球を捕球するとタッチアップした二塁走者を刺す驚異的な肩の強さで話題を呼んだ。その強肩ぶりはデータにも反映されており、見事12球団トップの守備と評価されている。
走塁では近本光司(阪神)が12球団トップの3.3点を記録。8月は盗塁を8度企図しすべてに成功するなど、打撃、守備だけでなく、走塁でも違いを作った。