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2016年セ・リーグ順位予想。カープV、DeNAはCS進出の可能性。厳しい巨人とヤクルト【小宮山悟の眼】

いよいよ25日に2016年のプロ野球ペナントレースが開幕した。恒例の今季の順位予想をしてみたい。

2016/03/28

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DeNAにチャンス、ヤクルトはCSも厳しいか

 もしマイコラスの復帰が間に合わなければ、DeNAにAクラスのチャンスが舞い込んでくるだろう。中畑監督の時代から、選手個々の実力は確実にステップアップしてきている。野手陣に力があることは、ここ数年で証明済みだ。山口が中心になるであろう投手陣の駒が揃ってきた今季は、上位に進出してもおかしくない。ルーキーの今永が、予想以上に使える点もプラスポイントだ。
 
 昨季、DeNAは前半戦を首位で折り返しながら、後半戦に失速して、最下位に終わった。ただチームにとっては、6位の結果よりも、途中まで頑張れた事実のほうが意味があるだろう。「アクセルを踏む時期を間違わなければ、何とか戦える」という自信を得たはずだ。球団初のCS進出の可能性は大いにある。
 
 5位予想は、昨季の優勝チーム、ヤクルト。どう考えても、バーネットとロマンのいなくなった戦力ダウンが大きすぎる。比率で言えば、広島のマエケン不在の穴より大きな穴だ。
 
 昨季リーグVの原動力は、安定したブルペン陣だった。今季は、オンドルセクと秋吉が、バーネットとロマンの役割を担うのだろうが、昨季はその2人を含めたブルペン陣がフル稼働して、ようやく優勝に辿り着けたのだ。そうプラスに見積っても戦力不足は否めない。
 
 優勝のもう一つの原動力である打線に力があることは確かだが、あれだけ打ちまくった昨季以上の援護を求めるのは酷というものだろう。V2はおろか、CS進出も厳しいと言わざるを得ない。
 
 目立った若手の成長を感じられず、大きな戦力アップの期待できない中日は、6位と予想する。浅尾が肩痛で離脱し、岩瀬も開幕一軍に間に合わなかった。暗いニュースばかり耳に入ってくる。
 
 今季途中に吉見が復活する目処の立ったことは嬉しいニュースだが、それでもいきなり全盛時の投球は期待できない。キャンプで谷繁監督と話した時は、「低い前評判を引っ繰り返したい」と意気込んでいたが、冷静に分析してみると、投打ともに、0.5枚から1枚、他チームに劣っている。
 
 スタートダッシュに失敗した場合、球団が若手の育っていない現状を憂慮し、今季を育成のシーズンと位置付けるかもしれない。そうなったら、もう上位進出は難しいだろう。申し訳ないが、中日が、セリーグの混戦から真っ先に脱落する可能性が高いと思う。
 
 
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P88 S0401660
 
小宮山悟(こみやま・さとる)
 
1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。

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