メジャーリーグスカウト陣も驚かせた、楽天・オコエ瑠偉のハイレベルな感受性と吸収力
3月26日のソフトバンク戦(コボスタ宮城)ではプロ初盗塁もマークした楽天のドラフト1位ルーキー・オコエ瑠偉。爆発的なスピードで成長を遂げている。
2016/03/27
プロ初盗塁を記録
次世代スターの風格は十分に感じさせた。楽天のドラフト1位ルーキー・オコエ瑠偉が3月26日のソフトバンク戦(コボスタ宮城)で前日の開幕戦に続いて2試合連続出場。8回裏一死一塁から四球で出塁した枡田慎太郎の代走として途中出場し、9回表には中堅守備に就いて二度の守備機会を無難にこなした。
さらなる見せ場は延長戦に入った10回裏一死走者なしの場面。待望の初打席でソフトバンクのセットアッパー、エディソン・バリオスの投球を冷静に見極めると内角高め139キロの直球を見送って四球を選んだ。
すると次打者・岡島豪郎への4球目のところですぐさま一塁ベースを蹴り、自慢の快足を生かして華麗なスライディングから盗塁成功。スタンドは割れんばかりの大歓声に包まれた。
公式戦デビューの翌日には初守備と初打席の機会が巡って来ただけでなく、二度の守備機会と初盗塁の結果もキッチリ残して見せた。18歳とは思えないような強心臓。その身体能力の高さはもちろんだが、この日本拠地に集まった25102人の大観衆を前にしても自分を見失うことなく冷静にプレーできる精神力はやはり並じゃない。
キャンプイン当初、開幕一軍は厳しいのではという見方がおそらく大半だっただろう。昨夏の甲子園に出場し、関東一高の中心選手として活躍。〝オコエ旋風〟を巻き起こした時も、走力と守備力は高校生の中でも群を抜くぐらいに高いレベルだったとはいえ、どうしても打撃には荒削りな部分が目立っていた。