【月曜コラム】「去年は去年、今年は今年」2016年版、秋山翔吾を象徴する2打席連続の四球
昨年NPBシーズン最多安打記録を更新したライオンズの秋山翔吾。今シーズンは昨年の成績がフロックではなかったことを証明する1年になる。
2016/03/28
去年は去年、今年は今年
3、4、6打席目はいずれもストレートが甘く入ってきたところを見逃さず、3本のヒットを放った。6回1死一、二塁の第5打席では2ストライクに追い込まれてからファウルで粘り、ファーストゴロで走者を進塁させた。その直後に栗山がレフトへタイムリーを放ち、貴重な2点が入っている。
「チームがいい状態で入れている中で、(2ストライクに)追い込まれたら何とかするというのは、みんなと同じ気持ちを持ってやっていきたいと思います」
オープン戦から高打率を残した2015年から一転、今季開幕を迎えるまでは思うような結果が出なかった。どうすれば、昨季のような形に戻せるか。何度もそう聞かれるたび、秋山は前年との違いを強調した。
「あまり形を求めてもしょうがないので、足の上げる間やタイミングの取り方のほうを今は大事にやっています。それができてくれば、試合でいろんなピッチャーに崩されながらでも振っていけると思います。求めているものは自分でも明確ではないし、どれが正解かというのもないので。去年は去年で、今年は今年でいいと思ったことをやっているだけです」
年が変われば、自分の感覚は変化する。もっと言えば、感覚には日々の違いもある。環境が異なり、対戦相手も変わっていく。そうした中で過去の経験や財産を活かしながら、どうやって目の前に新しい結果を積み重ねていくのか。
自身の間を大切にしながら、秋山は2016年の打撃をつくり上げようと見据えている。