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2023夏、中島と谷内が鎌スタにいる意味。ファームに必要な「野球のできるチームづくり」【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#208】

猛暑の夏、ファイターズのファーム本拠地・鎌ヶ谷の環境は過酷だ。その状況下での練習量、取り組み方、選手起用など総合的に考えるとチームの将来が不安になる。

2023/09/17

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産経新聞社



鎌スタの内野に屋根は必要

 観戦仲間と約束して、13時プレーボールの2軍戦、日本ハムvsDeNA(9/14、鎌スタ)に出かけた。9月中旬ならさすがに多少涼しくなってるんじゃないかという読みだった。アテが外れた。データ上、鎌ケ谷市の14日の最高気温は32℃程度だが、それは日陰での測定だ。直射日光と球場スタンドのコンクリートの照り返しで優に50℃を突破していただろう。翌週、秋のお彼岸を控えて、この猛暑だった。「暑さ寒さも彼岸まで」というんじゃなかったのか。また悪いことにDeNA戦が0対7のワンサイド負けだった。ファイターズのヒットはたった3本。一体、どういうガマン大会なのか。
 
 まぁ、だけど、1番中島卓也、2番谷内亮太、3番淺間大基、4番今川優馬…と続くスタメンを目にしたときは心がときめいた。そもそも僕は自他ともに認める中島卓也ファンだ。谷内と組んだ二遊間は眼福でしかない。淺間も見たかった。今川は大好きだ。もう少し試合になっていれば暑さを忘れる瞬間もあったろう。先発の田中瑛斗が早い回で大崩れしてしまった。
 
 ただファームについて色々考えるきっかけにはなった。まず暑さの問題。ご存知の通り、今夏の日本列島は「災害級」と形容された猛暑酷暑だった。東京は真夏日の連続記録、猛暑日の最多記録をつくった。そして鎌スタの試合は暑さの盛り、13時開始だ。なぜなら鎌スタにはナイター設備がない。周囲の梨園に配慮(梨の生育に影響が出てしまう)して、当初から照明設備をつくらなかったのだ。
 
 これは甚大な影響がある。関東の気候は鎌ヶ谷ファイターズタウン開場の1997年とは様変わりしている。ひと月近く35℃超の日が連続するなんて90年代には考えられなかった。僕はせめて鎌スタの内野スタンドに屋根をつけるべきだと思う。直射日光を遮れば観客のコンディションはだいぶ違う。僕はこの夏、ファームの試合はGAORA中継で見ることにして、鎌スタに行くのを9月中旬までやめた。救急車で運ばれるような目に遭いたくなかったのだ。いや、正直、9月中旬でも軽い熱中症になった。めまいと吐き気がしたので、試合後、仲間に頼んでファミレスで身体を冷やさせてもらった。
 
 2軍選手、スタッフはどうしてるかというと(これは別にファイターズだけじゃなく)この夏は練習時間を短縮させている。身体がもたないのだ。練習メニューのうち、省略できるところは省略して、体力を温存している。また各チーム、野手もローテーションを組んで休めるようにしている。少なくともイースタンリーグはそうだ。休むわけにいかず、ずっと日なたに立つことになる1、3塁コーチャーは気の毒だ。まぁ、鎌スタの場合、人工芝じゃない分、まだマシか。コンクリのスタンドで見ている観客はもっと暑いんだし。

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