プロ初登板KOの桜井俊貴に求められる結果。巨人ドラ1即戦力投手の宿命【死亡遊戯コラム】
巨人ドラフト1位の桜井の公式戦プロ初先発は5回途中4失点に終わった。
2016/03/31
初戦はホロ苦デビュー
横浜スタジアムの両軍ベンチには原辰徳も中畑清もいなかった。
今季から指揮を取る巨人由伸監督とDeNAラミレス監督が公式戦初激突。
初戦はDeNAのドラ1サウスポー今永昇太がプロ初先発するも、3本塁打を浴び7回4失点で負け投手に。
そして30日の2戦目では巨人のドラ1桜井俊貴が先発マウンドへ。
4回まで毎回安打を許しながら無失点で凌ぐと、5回表には自らのバットでライト犠牲フライを放ち追加点。
しかし3点リードで迎えたその裏に5連打と押し出し死球でKO。
結局、味方守備の乱れやハマスタの強風と不運も重なり5回途中9安打2四球4失点とホロ苦デビューとなった。
これが高卒ピッチャーならば、惜しいまあ良くやったよと言われるだろう。
だが桜井はドラ1投手、しかもドラフトでオコエ瑠偉(楽天)や小笠原慎之介(中日)を回避して単独1位指名した大卒右腕だ。
当然、即戦力候補としてマスコミやファンの注目度も高い。
「Gドラフト1位豪腕」「江川桑田上原への一歩」
DeNA戦の当日、地上波で放送されたナイター生中継番組の新聞ラテ欄にはそんな派手な文言が躍っていた。
正直なところ桜井は豪腕タイプではないし、今の実力では江川・桑田・上原といった歴代エース級の名投手と比較するのは酷だと思う。
しかし、これこそドラフト1位選手の宿命だ。
目の前の敵だけでなく、周囲が抱くある種の幻想とも戦わなければならない。