プロ初登板KOの桜井俊貴に求められる結果。巨人ドラ1即戦力投手の宿命【死亡遊戯コラム】
巨人ドラフト1位の桜井の公式戦プロ初先発は5回途中4失点に終わった。
2016/03/31
即戦力投手の難しさ
特に大卒・社会人ドラ1投手は1年目のキャンプやオープン戦で優先的にチャンスを与えられる反面、すぐ結果を求められる難しさもある。
先輩の澤村拓一や菅野智之の新人時代もここを突破して開幕ローテを勝ち取り、主力投手として定着していった。
対照的に07年大学生・社会人ドラフト1巡目で入団した村田透(大体大)は、1軍登板ゼロのままわずか3年で戦力外通告。
彼らにとって注目されるプロ1年目こそ絶対に負けられない戦い。
そんな今シーズンの桜井の現実的な目標は昨季の高木勇人になるだろう。
26歳のオールドルーキーは1年間ローテーションを守り続け、8月終わりに規定投球回数(143回)をクリア。
ドラフト制後、球団新人で規定投球回をクリアした投手は過去に7名、いずれもドラフト最上位の指名選手のみ。
つまり、高木は巨人史上初めて3位指名で1年目からローテに定着した投手なのである。
桜井に求められるのもローテ5番手で怪我なく投げ続け、着実に6回3失点で試合を作ること。
派手な活躍はなくとも、長いペナントレースを戦う上でチームにとっては欠かせない存在だ。
非情にも登板翌日に2軍降格。
もう一度巨人の先発ローテに這い上がって来れるのか?
それとも気が付けば2軍の若手選手の踏み台にされるのか?
22歳の春、まだプロ生活は始まったばかりのドラ1ルーキー。
選ばれし者の恍惚と不安、二つ我にあり。
桜井俊貴の静かなる逆襲を待ちたい。