【データで選出9・10月月間MVP】最終盤に猛チャージの佐藤輝明が12球団トップ。パ最高はまさかの西武・佐藤龍世
2023/10/23
産経新聞社、DELTA
佐藤輝明は確実性と長打力を両立。佐藤龍世は出塁特化で才能開花
評価にはWAR（Wins Above Replacement）を使う。WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価し、控えレベルの選手が同じだけ出場した場合に比べどれだけチームの勝利を積み上げたかを推測した指標だ。図中の打撃、走塁、守備のグラフは、それぞれどの分野で優れた働きを見せたかを表すWARの構成要素となっている。
まずは野手から見ていこう。パ・リーグでは佐藤龍世（西武）、セ・リーグでは佐藤輝明（阪神）が、それぞれ1.89、2.04とトップのWARを記録した。
各分野で優秀だった選手を見ていく。打撃では、佐藤輝が12球団トップの貢献を見せている。リーグの平均的な打者に比べ、打撃で14.9点チームの得点を増やしたという評価だ。９月は打率／出塁率／長打率が.356/.394/.713。確実性と長打力の両立という課題をこの月は見事達成。来季に向け期待を抱かせるパフォーマンスを見せている。
パ・リーグでは総合1位の佐藤龍が打撃単体でもリーグトップの貢献を見せた。リーグの平均的な打者に比べ10.8点分得点を増やしたという評価だ。佐藤龍は今季ボールをより見極めるかたちに大幅なモデルチェンジを敢行。その結果大幅に四球が増え、この月も12球団トップの27四球を獲得。あの近藤健介（ソフトバンク）より打席が11少ないにもかかわらず、3つも多く四球を得た。佐藤輝同様、来季への期待を抱かせる終盤戦を送っている。