現役最多安打の松井稼頭央、いまだ快音響かず。過去には驚きの無安打記録も
3月25日にプロ野球が開幕し、2016年シーズンも第2節までが終了した。3戦連続本塁打を放った中日のビシエドをはじめ、パリーグ第1号ホームランをマークした千葉ロッテ・鈴木大地らは良いスタートを切ることができた。だが、好調な選手ばかりではない。
2016/04/01
ベテランでもシーズン1本目が出ないとプレッシャーに
どんな大打者でも安打が出ないと「今年は1本も安打が出ないのではないか」と思ってしまうそうだ。3人の選手は、大きなプレッシャーを感じているのではないだろうか。
今や押しも押されもせぬ侍ジャパンの中軸打者である日本ハムの中田翔も、レギュラーに抜擢されたプロ4年目の2011年は、開幕から6試合、19打席連続無安打だった。しかし梨田監督は辛抱して起用し続け、中田はこの年、18本塁打91打点と結果を残した。
野球史を紐解けば、20打席程度の無安打は珍しくはない。どんな打者でもそれくらいのスランプはシーズン中に何度か経験するものだ。
NPBの連続打席無安打記録3傑
90打席 嵯峨健四郎(東映)1964~1965 投手
84打席 工藤公康(巨人)2000~2002 投手
79打席 猪俣隆(阪神)1987~1990 投手 入団からの連続無安打
これらはすべて投手だが、野手でもこんな記録がある。
58打席 桜井輝秀(南海) 1977-1978 二塁手
53打席 トーベ(オリックス) 1993 一塁手
52打席 河合保彦(西鉄) 1959 捕手
52打席 ボーリック(ロッテ) 1999 DH
桜井はベストナイン1度、ダイアモンドグラブ2度の名手。打撃でもリードオフマンを務めたが、突然の大スランプ。スポーツ紙に「なんかい(南海)やっても打てません」という見出しが躍った。
トーベは来日1年目の92年は打率.305(2位)と活躍したが、翌年、この絶不調もあって打率は.232と急落。この年限りで放出された。
河合保彦は中日から西鉄に移籍して1年目、リーグも変わっても打率は低迷した。
ボーリックは来日1年目、シーズン終盤に安打が出なくなり、3割を超えていた打率は.250まで落ちた。しかし長打力を評価されて4年間プレーした。
大打者王貞治でも1965年に35打席無安打(26打数無安打)を記録したことがある。NPB最多安打記録保持者の張本勲も1973年に26打席無安打がある。
松井稼頭央は1日、ついにスタメンを外れたが、無安打のトンネルはいつ通り抜けるのか。