二塁打と犠打の数は球史に残る成績――森野将彦と田中浩康、両ベテランの存在価値
出場機会が減っている中日の森野とヤクルトの田中だが、両ベテランの力は長いシーズン必ず必要となる。
2016/04/05
通算犠打数は現役選手トップ。過去5人しか達成していない300犠打も目前
ベンチから戦況を見つめることが多くなった田中浩だが、二塁だけではなく一塁や三塁、外野へ守備につく機会も増えた。
昨季の代打起用回数はチームトップの57回。代打打率は.231に終わった。それでも、神宮球場では「代打・田中浩康」のコールが鳴り響くと大歓声が起きる。背番号7へのファンの期待と人気は今も変わらない。
田中浩はシーズンで4度の最多犠打を達成。11年には歴代3位タイとなるシーズン62犠打を記録し、自己犠牲でチャンスを広げていった選手だ。現役選手の中ではトップの293犠打を達成している。プロ野球史上5人しか達成していない通算300犠打まであと7個と大記録が目前に迫っている。
◆通算犠打数・歴代最高ランキング
1位 川相 昌弘 533犠打
2位 平野 謙 451犠打
3位 宮本 慎也 408犠打
4位 伊東 勤 305犠打
5位 新井 宏昌 300犠打
6位 田中 浩康 293犠打
昨季の犠打数はわずか4個だが、チャンスを確実にものにして記録達成につなげたい。93年以来23年ぶりの連覇の期待がかかる今季のヤクルト。昨季FA宣言をして残留を決めたベテラン田中浩の存在は、チームにとって欠かせない。
16年シーズンはまだ始まったばかり。ベテランの力は必ずチームのプラス材料となるはずだ。