カープ・ドラ2の横山弘樹は律義な男。「不安」を「反省」に置き換えて進化へ
カープのドラフト2位ルーキー・横山弘樹は、プロ初登板初勝利もさまざまな課題を見つけた。
2016/04/08
苦しい顔は見せたくない
初登板を振り返り、ルーキーが見つけた課題はボールやフォームばかりではなかった。
「マウンドで冷静にいられるようにしたいです。熱い気持ちを持ちながらも冷静な気持ちを持っていたいです。そうすれば、バッターの特徴や状況をつかむことができると思います」
マウンドで不安な要素がゼロなはずはない。しかし、社会人時代は「不安」を消化しながら投げ続けてきた。
「常に不安はある中で、それをひとつでも消せるようにやってきました。不安を「見せる」のでなく『つぶす』。ハッタリでもいいので、それを見せないようにしたいです。顔には苦しさを出したくはありません。応援してくれる人も、苦しい顔を見にくるわけではありません。守ってくれる野手の方々も、全力で守ってくれるので、不安な顔をするわけにはいきません」
「不安」は「反省」に置き換える。これが、横山の考え方である。この作業を繰り返す中で、ルーキーは成長していくはずである。
変化球の精度は折り紙つきである。だからこそ、彼はストレートにこだわりを見せる。
「ストレートを投げ切って、精度を上げていきたいです。やはり、ストレートがあってこそ変化球が生きてきますから」
律儀なルーキーは、友人・知人・チームメイトにもそうであるように、自分にも律儀なのである。
プロ初登板を経て、不安を課題として消化した男は、今日、甲子園球場のマウンドに立つ。さらなる勇姿を見せてくれるはずである。