46年ぶりの300奪三振の可能性も。則本昂大の驚異的な“奪三振率”
2016年、楽天のエース・則本がすさまじいペースで三振の山を築いている。このままいくと、300奪三振の可能性も出てきた。
2016/04/15
過去2年の奪三振率No.1は大谷
開幕前の順位予想を裏切って楽天が好調をキープしている。いろいろな要因があるが、中でもエース則本昂大の活躍が目覚ましい。3試合登板して3連勝、そして3試合連続で二ケタ奪三振。
14日試合終了時点でのパリーグ奪三振数3傑
1. 則本昂大(楽)34
2. 千賀滉大(SB)25
3. 大谷翔平(日)23
2年連続奪三振王の則本は今年も現時点でダントツの1位だ。MLBでは三振の山を築く投手をパワーピッチャーという。
そういう意味では、則本昂大は、パリーグ1のパワーピッチャーということになるのだが、実はデータ上は当てはまらない。
奪三振の多さを示す指標に奪三振率(SO9)がある。9回あたり何個の三振を奪ったか、という数字だ。
過去2年、規定投球回数に達したパリーグの投手のSO9三傑はこうなっている。
2014年
1. 大谷翔平(日)奪三振率10.37 155.1回 179奪三振
2. 金子千尋(オ)奪三振率9.38 191回 199奪三振
3. 則本昂大(楽)奪三振率9.06 202.2回 204奪三振
2015年
1. 大谷翔平(日)奪三振率10.98 160.2回 196奪三振
2. 則本昂大(楽)奪三振率9.94 194.2回 215奪三振
3. 武田翔太(SB)奪三振率8.91 164.2回 163奪三振
SO9では、大谷翔平が則本昂大を圧倒しているのだ。
則本が連続で奪三振王をとれたのは、大谷よりもはるかに多いイニングを投げたからだ。 二刀流の大谷翔平は過去2年、他球団のエース級よりも登板間隔が広く、投球数も少なかった。実質的にパリーグを代表するパワーピッチャーは大谷翔平だったのだ。
今季、日本ハムに復帰した吉井理人投手コーチは「今年は大谷翔平に200イニング投げさせたい」と語っている。
SO9が11に近い大谷が200回を投げれば、奪三振数は240個に迫る。10未満の則本は追いつかない。