オリックス塚原『新8回の男』定着なるか。4年ぶりに白星、森脇前監督へ感謝の思い【どら増田のオリ熱コラム #71】
19日の楽天戦で約4年ぶりに白星がついた塚原頌平。開幕早々に守護神として期待されたコーディエが2軍に降格。勝利の方程式を再構築する中で、塚原が8回の男になる。
2016/04/20
転機は昨年、森脇前監督に感謝
初勝利をあげた2012年のあと、2013年、2014年は一軍での出場がなかった。塚原の存在が再びクローズアップされたのは昨シーズンだ。平野佳寿の怪我による抹消により、4月4日に3年振りの一軍昇格を果たすと、岸田護も出遅れていたこともあって、ロングリリーフが可能なリリーバーとして頭角を現した。その後、佐藤達也も離脱したことで、チーム事情により海田智行とともにセットアッパーを任される。
「それまではファームでも先発での登板が多かったので、後ろで投げる気持ちというのが分からなかったんですけど、ピンチで出ていって抑えた時に、球場のお客さんから感じる雰囲気が堪らないんですよ。他の人には譲りたくない気持ちになりますよね。そういうポジションを与えてくれた森脇前監督には感謝してます」
昨年、先発からセットアッパーに転向したことについて塚原はこのように語っている。秋季キャンプが始まる前には、現在の首脳陣から「先発をやりたいか?後ろをやりたいか?」と聞かれ、迷わず「後ろ」と答えた。
春季キャンプやオープン戦、ファームでの練習試合では何試合か先発を務め、長いイニングを投げていたが、今年のオリックスは不調や怪我による離脱に備えて様々なパターンを想定した選手起用を行っており、不安定な佐藤達也とコーディエに代わり、セットアッパーを塚原、クローザーを8試合に登板し塚原と同じく防御率0.00の平野佳寿が務めることになった。8回と9回に150キロを超えるストレートと落差のあるフォークが武器のピッチャーが二枚控えているのは、相手球団にとって脅威である。
「もう違和感は全くないです。大丈夫です!」
4年振りの勝利の後、フォームの違和感について尋ねると塚原は笑顔で答えてくれた。昨年は13ホールドを記録したが、夏場から疲れが出てしまい失速してしまった。その課題をクリアするために秋季キャンプから足腰を鍛えるトレーニングを強化するなど今季にかける思いは強い。同期の駿太とともに近い将来のオリックスを担う一人であることには違いない逸材なだけに、今季は完全無欠のセットアッパーとして一年間を通しての活躍が期待される。
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