DeNAに浮上の兆しはあるか? ラミレス監督の右腕が描く、打線の理想形
昨年とは一転、開幕から横浜DeNAベイスターズが苦しい戦いを強いられている。ここから浮上する上で何がポイントになるか。
2016/04/23
それでもポジティブにラミレス監督は前を向く
そうなると今後のカギは3番打者になるのは衆目の一致するところ。当然、進藤コーチも「筒香の前を打つ選手がキーマンになる」と述べている。これまで3番を務めたのはロペス以外に井手正太郎、荒波、ロマック。もちろん守備位置との兼ね合いもあるがクリーンナップとしては迫力や安定性に欠ける。現状を踏まえればゴールデンウィークにも復帰すると言われる梶谷が適任のような気がするが、開幕前は2番での起用が予定されていただけにラミレス監督が果たしてどのような判断をするのか注目される。
さらに進藤コーチは「あとは桑原以外、もう一人元気な奴が出てきてくれれば」と、チームのカンフル剤となるべき選手の登場を願っている。ここはファームで調子を取り戻し一軍に上がってきた飛雄馬や、22日の巨人戦で澤村拓一から値千金の同点弾を放った乙坂智あたりの台頭が期待される。
たしかにチームは厳しい状況にあるが、救いがあるとすれば連敗を重ねていようが一切ネガティヴな発言をラミレス監督がしないことだろう。序盤のつまずきで指揮官が下を向いていてはチームの浮上はありえない。その気持ちは選手たちにも伝わっているはずだ。また今後、打者では梶谷が、投手では新加入のザガースキー、ファームで投げ始めたエレラが戻ってくればチーム力はより強化される。
10‐0と完勝した20日の広島戦は、打つべき選手が打ち、投げるべき選手が意地を見せた今後に光明を感じさせる試合だった。昨年とは違うチームになりつつあることは間違いない。個々の力は十分にある。あとはラミレス監督が投打全体を調和させ、成長と継続性のあるチームをいかに作りあげるかにかかっている。