入団拒否を“示唆”も…契約交渉の末にプロ入りを決断した大物6人。球団の説得に応えた選手たち
2024/03/04
産経新聞社
礒部公一
投打:右投左打
身長/体重:174cm/82kg
生年月日:1974年3月12日
経歴:西条農 – 三菱重工広島
ドラフト:1996年ドラフト3位
近鉄バファローズの主軸として活躍した礒部公一。「近鉄の顔」というイメージが強く残っているが、入団に至らない可能性もあった。
西条農業高校時代は夏の甲子園に出場した経験があり、バックスクリーンへの一発を記録。卒業後は三菱重工広島に入社すると、都市対抗野球でも活躍を見せた。
そんな礒部を最初にマークしたのがオリックス・ブルーウェーブ(現:バファローズ)のスカウトで、同球団で活躍した谷佳知とも親交があったため、オリックスへの入団を熱望していた。
しかし、近鉄がドラフト3位で指名。佐々木恭介監督がヘリコプターで直行し、直接説得。この熱意を受けて近鉄への入団を決意した。
捕手として入団した磯部だったが、外野手として打撃の才能を開花させると、劇的な形でリーグ優勝を成し遂げた2001年には打率.320、17本塁打の成績で中軸の役割を全うした。
2005年から新規参入球団となった東北楽天ゴールデンイーグルスの初代主将を務め、球団第1号本塁打も記録。その後も苦しい時代のチームを支え続け、2008年限りで現役引退を表明した。