「災難」続きで最下位に低迷するDeNA。5月反攻へ打線に『スイッチ』を入れるのは昇格組か復帰組か
昨年と一転、横浜DeNAベイスターズが開幕から苦しい戦いを強いられている。しかし5月反攻は十分可能性がある。
2016/05/01
予期せぬ事態が続く
横浜DeNAベイスターズが苦しんでいる。4月30日現在で目下のところセリーグ最下位。開幕30試合も経たないうちに借金は9にまで膨れ上がり、非常に厳しい戦いを強いられている。
何と言っても最大の誤算は、打線で主軸を担うべき主力選手たちが次々と戦列を離れていってしまっていることだ。開幕前の沖縄・宜野湾キャンプで梶谷隆幸が左脇腹を負傷。アレックス・ラミレス監督に昨秋の就任早々からキーマンの1人として目されていた背番号3の不在は当然のように大きく響き、パンチ力を欠く打線に今も暗い影を落としている。
さらに今度はその打線でリーグトップタイの8本塁打をマークするなど開幕から孤軍奮闘の働きを見せていた4番の筒香嘉智が4月28日の中日戦で右脇腹を痛め、翌29日に登録を抹消された。飛車角落ちの打線は、苦しさを増している。
加えて新助っ人のジェイミー・ロマックは本領を発揮できずに打線に大ブレーキを招く元凶となった。米マイナー通算200発の触れ込みで獲得したものの、本塁打はゼロ。それどころか打率も僅か.104と深刻な打撃不振に陥り、ここまでチームの期待にまったく応えられていない。「3番・ロマック」で攻撃が止まるケースも多々あり、ここ最近は代打起用でも打席に立つだけで本拠地ファンから激しいブーイングを浴びせられるほどだった。29日に早くも今季2度目の二軍降格となったが、さすがにこれはやむを得ないだろう。
それでも負の連鎖はまだ止まらない。不振に陥るロマックの代役として球団側はアスレチックス傘下の3Aナッシュビルでプレーしていたマット・マクブライドの獲得を目指し、大筋で合意していたものの、当人のメジャー昇格が決まったことで破談となってしまった。マクブライドは昨秋のプレミア12で米国代表に名を連ね、巨人・菅野智之から日本戦で本塁打をマークした強打者だ。つい先日、このニュースは各メディアでも大きく報じられ、ファンを再び落胆させている。