現時点ならマー君の1億5500万ドルを上回る?大谷はいつMLBに来るのか【豊浦彰太郎の MLB on the Web】
日米野球での登板で「潜在力」だけでなく「課題」も見せた大谷翔平だが、メジャーからの評価は高い。入団時に将来の渡米容認を条件としている大谷の「その時」はいつだろうか。
2014/11/20
大谷に対しての高い評価
11月18日の日米野球第5戦に登板した大谷翔平の投球に関する報道の焦点は、「潜在力」と「課題」の二つに分かれたようだ。
前者の代表は東京中日スポーツで、『出た!! 160キロ 大谷 4イニング7K』との見出しで「収穫たっぷり」と評価している。後者はスポニチアネックスで、『毎回の7三振を奪う剛腕ぶりを見せた』が、3回には3安打と2四死球で2点を失い「明確な課題も手にした」としている。
ボールの違いやメジャー仕様に固められたマウンド、ダグアウト前のキャッチボールを禁止する国際ルールなどの、「普段と大きく違う環境で対応しきれたとは言えなかった」としている。
それでは、アメリカのメディアはどう報じたか?
上記の視点に加え「いつ来る?」にもウェイトが置かれている。
MLB.comのアンソニー・ディコモ記者は”Ohtani biding his time while wowing fans, foes alike”『大谷はファンも敵も同様に興奮させながらチャンスを待つ』というタイトルで下記のような考察をしている。
ここでの「チャンス」はもちろんメジャーに渡るチャンスのことだ。
If Ohtani came stateside this offseason, his contract would almost certainly eclipse the seven-year, $155 million deal the Yankees gave Masahiro Tanaka last winter at age 25.
もし、大谷がこのオフにアメリカに渡るなら、その契約は間違いなく昨オフにヤンキースが当時25歳の田中将大に提示した7年1億5500万ドルを超えるだろう。
現時点での大谷の実績は(打者分も含めても)、田中が日本で残したものには遥かに及ばない。それでも「田中を超える」のはその潜在力と若さ、それとまだ使い減りしていないことゆえだ。
Unlike many Japanese starting pitchers, who log significant mileage on their arms at young ages, Ohtani has thrown a total of 217 innings over the past two seasons.
他の多くの日本の先発投手が若いうちからかなりイニング数を投げ込んでいる一方で、大谷は過去2シーズンで合計217回しか投げていない。